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ライフワークを考えるオススメ書籍4選

「ライフワーク」に対して「ライスワーク」という言葉も聞かれる今日この頃。 やりたいことを仕事に、やりがいあることを仕事に、そういった主張の自己啓発本も書店に行けばたくさん並んでいて、また多くの人が実際そういう希望を持っている。もちろん私も。…

アフガンの真実と欺瞞~中村哲著『天、共に在り』

良い本を読むと、身体の内から力がこんこんと湧いてくる。 ペシャワール会の中村哲医師の著作『天、共に在り』は、まさにそういう本である。 中村哲医師は、パキスタンのペシャワールに医師として赴任して以来、パキスタン=アフガニスタン地域での医療活動…

“最も自殺率の低い町”の本質を探る-岡檀『生き心地の良い町』

本書は、知的興奮を味わえる読み物であるだけでなく、巷にあふれる「絆」という言葉や、今見直されているコミュニティーの繋がり方を考える上で重要な知見を与えてくれる良書、すばらしい研究の成果である。 生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ…

史実と現場感覚を追求した歴史小説『HHhH』

できるだけ主観を排して、歴史の現場に立ち会わせてくれるという変わった歴史小説。 ローランド・ビネ著『HHhH プラハ、1942年』は、2010年ゴンクール賞最優秀新人賞受賞、2014年本屋大賞翻訳小説部門第1位と、軒並み高評価を受けているキラキラした小説であ…

複雑に、そして深い人間の因果を描く『優駿』

長い間放置してしまった。 ろいろともがいているのだけれど、もがけばもがくほど深みにはまるというか、木々を詳しく調べることに一生懸命になり、なんという森かを忘れてしまう。そういう人生の深み、あるいは淀みにはまっているのであります… さて、昨日一…

田舎暮らしの概念が変わる~伊藤洋志×pha共著『フルサトをつくる』

「憧れ」の田舎暮らし、「老後」は田舎で。 人からもよく聞く夢、書店の雑誌なんかにもよく見る題目。 しかし、本当に田舎暮らしは、憧れや老後にするものなのだろうか。都会を離れないと田舎には住めないのだろうか。そういう、重大な覚悟が要求されるもの…

人にとって「故郷」は唯一無二~水上勉『故郷』

東日本大震災は、地震や津波という破壊ではなく、放射性物質による汚染という形で「ふるさとを失う」という、考えたこともなかったような不幸が福島を襲った。この福島の方々の悲嘆を見て、自らも「ふるさと」について考えたり、想ったりした人はきっと少な…

サードマンは人間の知られざる本能?『奇跡の生還へ導く人』

以前、朝日新聞で掲載された高野秀行さんと角幡唯介さんの対談で興味を持った本を読んだ。 ジョン・ガイガー著『奇跡の生還へ導く人 極限状況の「サードマン現象」』 単行本版を購入して読んだのだが、つい先日(先月末)文庫本化されていたようで、このタイ…