2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

史実と現場感覚を追求した歴史小説『HHhH』

できるだけ主観を排して、歴史の現場に立ち会わせてくれるという変わった歴史小説。 ローランド・ビネ著『HHhH プラハ、1942年』は、2010年ゴンクール賞最優秀新人賞受賞、2014年本屋大賞翻訳小説部門第1位と、軒並み高評価を受けているキラキラした小説であ…

複雑に、そして深い人間の因果を描く『優駿』

長い間放置してしまった。 ろいろともがいているのだけれど、もがけばもがくほど深みにはまるというか、木々を詳しく調べることに一生懸命になり、なんという森かを忘れてしまう。そういう人生の深み、あるいは淀みにはまっているのであります… さて、昨日一…